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MEWS たろうクリニックからのお知らせ

2017.11.27(月)
第7回見える事例検討会全国フォーラムを開催しました。

第7回見える事例検討会全国フォーラムを開催しました。
第一部では、「認知症になっても住み慣れた場所ですごせるまちづくり」をテーマにシンポジウムを行いました。

 

堀田聰子先生からは、「認知症とともによりよく生きるまちづくり」のタイトルで、英国で2009年から国を挙げて超党派で取り組まれている認知症国家戦略のお話を中心に、DAA (Dementia Action Alliance: 認知症行動連盟)とは何か、例としてプリマス市の取り組みをご紹介いただきました。
認知症の人とそのご家族に困りごとを尋ねた上で何をクリアすればその地域で認知症になってもよりよく生きることが実現できるか指標つくりを行うこと、議論のプロセスのすべての段階で認知症の人に参加をしてもらうこと、医療機関だけでなく行政、教育機関、企業など多くの団体に参加してもらうために彼らが継続して参加したくなる仕組みつくりも必要であることなど、実践的で大変興味深い内容でした。

 

八森淳先生からは、「地域診断からみえてきた認知症に優しいコミュニティ」として、地域診断の見え検のご紹介がありました。
1年前に開業されてから週に1日を地域活動の日としていて、「独居の認知症の方の支援」をテーマにした地域診断版の見え検を作成し8連合町内会で実施されたとのこと。実施してみると、それぞれの地域ごとに異なる様々な課題が見え検によって抽出され共有できたとのことでした。
地域ケア会議での見え検では、毎年行うことによってすぐに支援が必要な方の議論から、まだまだ支援が不要な方の議論に話題の中心がシフトしていき、より自分ごとになってきているというご報告もありました。

 

当院内田院長からは、「認知症訪問診療における取り組みについて」として、当院の取り組みの紹介がありました。
精神科医が訪問することで認知症の病型をきちんと診断し治療可能な認知症を見逃さないこと、介護者のサポートを行うなどの役割があることとを初診患者さんやお看取りのデータを交えて紹介する一方で、様々な課題も感じているとのこと。その課題を解決する方策として、介護者に認知症の知識をつけてもらうことを目的とした「上野秀樹先生研修会」、困難事例への対処を目的とした「見える事例検討会」、ケアの質の向上を目指した「ユマニチュード」、在宅医療の質の向上と効率化を目指した「ICTの導入(オンライン問診とオンライン診療)」を行っているとの報告でした。

 

成本迅先生からは、「認知症の人の意思決定支援を考える」として、日常様々な意思決定の場面があるなかで、特に臨床場面において認知症の方の意思決定に関する課題が多く、そもそもこれまでは意思決定を認知症の方本人を飛び越してご家族に委ねられていたこと、同意能力に様々な要因が影響すること、判断の複雑さやリスクによって求められる意思決定能力の高さは異なること、同意能力は理解する力・認識する力・論理的に考える力・選択を表明する力を評価すること、同意能力評価の限界(どのタイミングで行うか、そもそも評価を行うことの労力が大きい)があること、冊子とご著書のご紹介(http://j-decs.org/result/)がありました。

 

その後のディスカッションでも会場から多くの質問があり、大変議論が盛り上がりました。

 

第二部の見える事例検討会では、介護サービスを嫌がる認知症の男性と、介護負担を訴えながらも介護サービスの導入を拒否する妻というケースが近藤秀代ケアマネジャーから挙げられ、八森先生と大友路子先生のファシリテートによって事例検討が行われました。
介護士、看護師、医師、弁護士、各種介護施設管理者、地域包括職員、自治体職員とまさに多職種が参加した検討会で、様々な角度からの意見が出ました。一度に何人も挙手して皆さんが次々に意見したくなっている様子をみて、見え検の仕組みの凄さを感じられた方も多かったのではないでしょうか。
最終的には栄養障害への対応、本人と妻の不安の解消、娘さんたちの現状を伝える方法について具体的なアクションプランまでが提示されました。

北は北海道から南は鹿児島まで、まさに全国からの参加者があり見え検ファンの熱さを感じた一方で、見え検の定期開催がほとんどない地元福岡・佐賀からの参加者も多くいらっしゃり、今後見え検が福岡・佐賀に定着する一つのきっかけになったのではないかと感じました。
来年の全国フォーラムは岸和田での開催に決まったとのこと。
引き続き、見え検の輪が広がっていくのを楽しみにしております。

(写真は翌日西日本新聞朝刊に掲載された記事です)

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